一歩間違うと誤解を生むドラマ化-弁護士編

海外では「ペリー・メイスン」等、小説がドラマ化した例があるのですが、日本では意外と少ない弁護士のネタが原作となるドラマ化。

若干タイトルからかけ離れると思うのですが、先日の「一歩間違うと誤解を生むドラマ化-行政書士編」と対照的で丁度良いかと思いこのタイトルのままでいこうと思います。

小説や漫画などの原作が無くても、意外と多い弁護士が主役の日本のドラマ。

最近で有名なのは、
・リーガル・ハイ(堺 雅人さん主演)
・離婚弁護士(天海 祐希さん主演)
・グッドパートナー(竹野内 豊さん主演)

TVドラマ好きのワタシとしては過去の記憶を辿ると、もっと出てくるのですが…思い出してみると確かに多い。
今回はこの中でも「リーガル・ハイ」について取り上げてみようと思います。

弱者救済の使命に燃える新米弁護士・黛真知子(新垣結衣)と偏屈で毒舌、気分屋で自己中心的、あげくに「正義は金で買える!」と豪語する人格破綻者の弁護士、古美門研介(堺雅人)が受けた依頼に100%で勝訴していくコメディ。

犯罪まがいのことも平然と行う。
裁判に勝つためには、口八丁手八丁で理屈を並べ、完膚なきまでに論破する。
社会正義や人権などといったものに価値は見出さず、ただひたすら訴訟に「勝利する」事を最重視。
自信家ゆえに態度が非常に高慢。
弁護料がとんでもなく法外。

と、まぁ、実際に存在したら自身は絶対関わりたくないタイプ。
大別すれば「悪徳弁護士」なのでしょうか。まさにこのサイトで挙げている「黒侍」に入る部類だと思います。
なのだけど正直な話、このドラマおもしろかったんですよ。
理由は簡単で、

「完全にフィクション」って思えた。
・トラップ的な仕込みもあるのだけど、「実際の弁護士はまずこんな事しないよね」ときっちり思える。
・弁護士法はきっちりフォローしていた。
・なので笑って見れたし、最終的に勝訴するとホッとする。
司法書士の場合であれば上限が有り、

文頭で書いた「対照的」、絶対にあり得ないと思わせることがもしかすると大切なのでは?
と思うんですよね。

弁護士が弁護士の職責の範囲で、行政書士が行政書士の職責の範囲で。
ここが明確である事がきっと大切なのだと思うんですよ。

リーガル・ハイの場合、弁護士が題材なだけに弁護士法の範囲、つまり報酬の発生する法的事務・業務が可能な訳けなのですが、
「一歩間違うと誤解を生むドラマ化-行政書士編」で書いたカバチタレシリーズの場合、行政書士という位置づけなので、今の政権がよくやる憲法とか法律の解釈に頼ると言ったらいいのか、なんだかそういう必要があって曖昧なんですよね。
それ故にカバチタレシリーズの場合、解釈に頼る要素が強くて、限りなく現実論で見てしまいがちになるんですよね。
「現実世界でありそうで無い」こう思わせることが大切なのかも。

実際問題で、リーガル・ハイについて色々調べてみたけど「弁護士の品位が落ちる」とか、そういったクレームは無い様子。
正しく「現実世界でありそうで無い」が出来ている証拠なのかな。と。

仮にも資格試験を受けて受かった士業の皆さんですから。ドラマや漫画等を鵜呑みにしていないと思う。
というか鵜呑みにしていて欲しくないのですが、実際にその士業になってみて理想と現実のギャップを感じている人も居るのかもしれませんね。

1 個のコメント

  • あー…リーガルハイ、見たことあるな。
    弁護士と弁護士が裁判所でガチンコ勝負するドラマはよく見るけど、このドラマはマジでヤバい。
    勝つためなら手段を選ばない…もう言動や行動が支離滅裂というか。
    記事にあった離婚弁護士も似たような感じだけど、依頼人の希望を尊重し自ら戦いに行く。
    弁護士のドラマで全く違うジャンルになるストーリーは見ててフィクションで良かったなーと俺ら視聴者がホッとする作品ですよね。

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